ブロンLでバッドトリップした話。
DXMといえば、メジコン。
ドラッグストアで買えるのはコンタックW。
そしてあまり有名ではないブロン液L。
そのブロン液Lをのんでバッドトリップを体験した話。
ディズニーシーのミラコスタで女の子とブロン液Lをのんで遊んでいた。1.5本ほどだったと思う。うまくキマッた。女の子にナースのコスプレをさせたり、2人で窓からパレードを見たり、最初はめちゃくちゃ楽しかった。
というか、楽し過ぎた。
ただでさえ綺麗なディズニーシーのパレード(ファンタズミック)が何倍にも迫力を増して綺麗だった。
うまくキマり過ぎたのか、「こんなに幸せを得てしまったおれは死ぬんだ」と本気で思った。これは「閉鎖病棟の精神病患者が見ている妄想」だと本気で感じた。パレードに出てくる竜に食われてしまうと思った。
パレードの後には花火が上がった。
感極まった。
「感極まる」という言葉を全身全霊で感じた。
しかしその数時間後。
いつのまにか二人とも寝ていた。
パレードを見終わった後の記憶がない。
なにかおかしい、奇妙な感覚がする。
こわい。こわい。こわい。
やばい、死んでしまう。
死を感じた。
女の子は窓際で寝ている。
体を揺すっても起きないが、多少の反応はある。生きてることに安堵した。
窓際で寝ている女の子をどうにかしてベッドに移したかった。何故かというと、窓から女の子が落ちてしまうと思ったからだ。
ミラコスタの窓は安全上3cmほどしか開かない。けどおれは、女の子が落ちてしまうと心配で心配で不安で不安で仕方なかった。
女の子を無事ベッドに移した後に、シャワーで冷水を浴びながら、大量に水を飲んだ。
尿を出して、はやく素面になりたかった。
素面にならないと、
素面にならないと、
素面にならないと、
その思いで頭は一杯だった。
一生このままなんじゃないかと思った。
とにかくこわかった。
文章で書くのには限界がある。
「死」を最も近く感じた経験だったかもしれない。
中島らもが、覚醒剤の離脱症状の話を小説で書いていたが、まさにあんな感じだった。
絶頂と死は表裏一体だと感じた。